住宅の壁の中で一番多いのはビニール壁紙(クロス)です。布の壁紙や紙壁紙はあまり使われていないことが多いです。布かビニールなのか不明の時は、端の目立たないところで水を少しつけてみましょう。水を吸わなければビニール壁紙(クロス)です。
ビニール壁紙(クロス)なら水拭きや洗剤拭きができます。ただし、いきなり拭き掃除をせず、まずは掃除機でホコリを取ってから始めます。ビニール壁紙(クロス)は多種多様の模様があり、ほとんどのものに凹凸があります。ですので、ただ単に拭いただけでは、へこみの部分の汚れが残ってしまいます。水拭きや洗剤拭きの場合には、ブラシやたわしにかたく絞ったタオルをかぶせて、円を描くようにこすります。ビニール壁紙(クロス)のなかには、表面を発泡させた柔らかいタイプのものがあり、それらにはゴシゴシこすると、表面がはがれてしまうこともあるので注意してください。柔らかいブラシを使ったり、やさしくこするなど工夫してみましょう。
タバコのヤニは、水溶性なので掃除用洗剤でかなり落とすことができます。ただし、時間が経ってビニール壁紙(クロス)にしみ込んでしまった黄ばみをキレイにするのはなかなか難しいです。愛煙家のいるお宅は、まめに洗剤拭きするか、黄ばみの目立たないビニール壁紙(クロス)を選びましょう。
ビニール壁紙(クロス)についた汚れは、「かんたんマイペット」(花王)や「カベ紙クリーナー&コート」(リンレイ)、「ルックふきとり中性クリーナー」(ライオン)などのご家庭にある掃除用洗剤で洗剤拭きをしてみます。それでも落ちない手アカ汚れには、「マジックリン」(花王)、「ルック強力レンジクリーナー」(ライオン)など油汚れ用洗剤を使います。まず洗剤を水で薄めて使ってみて、それでも落ちなければ原液を使います。そして、洗剤を使い終わったら必ず水で拭きとることを忘れないようにします。
ちなみに、子供が油性マジックでらくがきしたビニール壁紙(クロス)への汚れは、「強力らくがき落としスプレー」(アサヒペン)のようなスプレーを使ってみましょう。スプレーしたアルコールが揮発すると同時に汚れを浮かす作用が働きます。汚れが拭くだけで簡単に落とせるようになります。まずスプレーの後、にじんだマジックをキッチンペーパーで消すようにします。壁の溝に入り込んだマジックは、スプレーしながら、歯ブラシで優しくかき取りましょう。それでも残っているマジックは、綿棒の先にスプレーをつけて細かく押さえつけていく感じで優しく拭き取っていきましょう。除光液や食器用洗剤よりは効果があると思います。
水拭きだと取れないガンコな手アカ汚れが、ビニール壁紙(クロス)に染みついている場合は、お湯でしぼったぞうきんに食器用洗剤をつけてみましょう。熱いうちに手早く拭きます。ビニール壁紙(クロス)の目に沿って拭きあげます。素材が荒れることもなく汚れが落ちます。ぞうきんはマイクロファイバーだと繊維残りもないです。
テレビやオーディオ、冷蔵庫などの裏に接しているビニール壁紙(クロス)に黒い汚れが付く場合があります。この汚れは、残念ながらキレイに落とすことはできない場合が多いです。熱で焦げるまではいかず、ススで黒ずんでいる場合は、洗剤でも十分落とすこともできます。汚れが落ちなくなる前に、こまめに洗剤拭きをしたり、消しゴムで消す方法もありますが、重い家電をその都度動かすのも大変です。家電の後ろにボードなどを立てかけておくなど、壁に汚れが付かない工夫をしましょう。